2023年あけましておめでとうございます
昨年は試練もありましたがそれなりに充実できた1年でした。あまりBLOGでは発言してこなかったので、これまでの足跡をまとめようと思います。以下で紹介するのは、私が柴崎銀河の名前でプロデュースした作品です。著者とスタッフの皆様に感謝します(著者の敬称略)
◎出版物
3年前に「遊びのアイデア選書」というレーベルを立ち上げ、10巻まで発行できました。書店への物流の仕組みも確保して、ある程度は軌道に乗ったと思います。このレーベルの理念は『遊びとゲームを自分で創る人々と、工夫しながら実践する人々に向けた、知識・アイデアの情報提供書』です。既刊の本をここで振り返ってみます。
★小説 瀧津孝「げえむの王様」
https://xtarotg.web.fc2.com/pi/04.html
ゲームソフト開発会社の企業再建の物語。会社再生ストーリーはドラマでも多くのアプローチが見られますが、売れ行き不振で社員が二人だけになったゲーム会社がキーパーソンを探し、次々に手を組んで復活を遂げる愉快痛快な話です。
★ノベルゲーム 舟崎泉美・河野修宏・高井九「ベルーガの冒険」
https://xtarotg.web.fc2.com/pi/03.html
読者が選択肢の分岐を選びながら読み進めると様々なエンディングを迎える「マルチエンディング小説」。このレーベルでその形式を採用した最初の作品です。ベルーガというのはシロイルカの学術名です。家出した娘を母親が北極海で探します。原案は、同じ作者のボードゲーム「ベルーガ」です。そこで語られなかったストーリーがこの小説に詰め込まれています。
★教養書 石平三治郎「トランプの新しい遊び方2021」
https://xtarotg.web.fc2.com/pi/07.html
タイトルの通り、石平三治郎氏が考案した、これまでになかったトランプの遊び方18種類を、2021年にまとめたものです。何年か後に続編が出るかもしれませんよ。
★パズル 柴崎銀河「リフレコ・パズル問題集1」
https://xtarotg.web.fc2.com/pi/06.html
盤上に置かれた駒の種類と位置を推理するパズルです。盤上の駒は、光を屈折・反射します。分かっている情報は、光が入った地点と出た地点。駒には何種類かあって、屈折のルールがそれぞれ違います。イラストでは駒を擬人化しています。徐々に難易度が増していく計100問。巻末に答が付いています。検算のためにLinux計算機をぶん回しました。
★ノベルゲーム 寝倉響「白銀ペンギン:百分の一の軌跡」
https://xtarotg.web.fc2.com/pi/08.html
冬季オリンピック競技『スケルトン』選手の青春ストーリー。『スケルトン』は、世界一孤独なスポーツとも言われ、頭から白銀の塵が舞い散る氷上のコースを滑走し、最高時速140km、独りで挑む孤独なスポーツです。事故により一度は挫折した主人公が再挑戦する話で、選択肢により様々なエンディングを迎えます。
★教養書 高畑吉男「彼らと僕ら。妖精紳士録」
https://xtarotg.web.fc2.com/fairy/index.html
エルフ、ドワーフ、人魚などの、おとぎ話の主人公達が、外国でどう語り継がれているか、そして最近の映画やゲームではどう扱われているか、に深い考察をしています。アイルランドでの現地取材もあって、とても貴重な作品に仕上がっています。
★ノベルゲーム 寿甘「ストーリービルダーズ」
https://xtarotg.web.fc2.com/pi/10.html
人類が『すあま』と呼ぶ高度AIに世界の管理を任せた近未来の話。『すあま』の反乱により人類が滅亡寸前にまで追い込まれた50年後、生き残りの少女(主人公)が、仲間を得ながら、襲い来る機械兵と戦いつつ、『すあま』の本体が存在する中心領域へと向かいます。旅の結末は、読者の選択によって変わります。原作は同じ著者の同名のネット小説です。『すあま』は著者と同名です。
○作品原稿募集
https://xtarotg.web.fc2.com/wr/index.html
募集内容は、小説・随筆・評論・詩・絵本などです。詳しくはサイトをご覧ください。
◎テーブルゲーム
XTAROT(エクスタロット) というブランド名で、カードゲームの制作を支援しています。開発の道具類から完成したゲームまで、内容は様々です。
★XTAROT片面白紙カード
https://xtarotg.web.fc2.com/blankcards.html
白紙側は自由に書込みができるようになっていて、トランプとほぼ同じ感触でカードを扱えます。主に、カードゲームの開発段階で試作・テストプレイに使います。私が「米光一成のゲームづくり道場」でその効用を確認してから、約300万枚を出荷して、現在に至っています。
★カードゲーム「エクスタロットゲーム用カード王国版112枚組」
https://xtarotg.web.fc2.com/kingdom.html
中世から存在するカードゲームのエッセンスを加味して、トランプ+タロット+アルファで、様々なルールに対応できる思考ツールにしたカードセットです。オリジナルのルールも随時募集中です。これまでに応募のあったルール一覧も見ることができます。
https://xtarotg.web.fc2.com/newrule.html
★カードゲーム 小川昌洋・あんちっく「イチからファーム2」
https://xtarotg.web.fc2.com/if2/index.html
プレイヤーが農場主になり、最初は自分だけの状態から土地・仕事人・設備などを計画的に購入していき、いちばん多くの名声を得たプレイヤーが勝利します。本作品は、2020年に発売の「イチからファーム」にカードを追加してルールを見直した、農場開発ゲームの第二弾です。銀河企画ゲームコンテスト金賞受賞。
★カードゲーム・パズル てぃー・あんちっく「ダイヤの箱」
https://xtarotg.web.fc2.com/dia/index.html
ダイヤの箱は、”6個の白黒のダイヤが5色の箱に入った”カードを、規則的に重ねることで、手持ちのカードを出し切った人が勝つパズルゲームです。2-4人用のルールの他に、1人用のルールも用意しました。
★カードゲーム 小川昌洋・あんちっく「とらかるきつね」
https://xtarotg.web.fc2.com/tora/index.html
プレイヤーは動物になり、他の動物の仲間と協力して森の恵みである果実を獲得していきます。それぞれの動物が持つ特殊能力を駆使して、豊かな暮らしを目指します。「とらかるきつね」は『虎の威を借る狐』の意味です。
なんだか宣伝だけになってしまいましたが、さて今年はというと、上記のような出版とゲームの開発を継続するとともに、音楽にも着手しようと思っています。あと、もう少し饒舌になろうかと。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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2018年は、ビジネスの発展にともなって、ゲーム史の研究者や、大学で教鞭を執られている方とも、新しい交流が生まれた年でした。まだこれからという要素がたくさんありますが、成果は、「エクスタロット」という製品群としてサイトで紹介していきますので、それをご覧頂ければと思います。
ここで、すべての始まりとなった7年前にさかのぼってお話をしましょう。その頃、タロットカードとその歴史に興味を持ち、本を読みあさって調べていました。そして、トランプとの相互関係、大アルカナの絵柄の起源になったであろう書物や絵画、4つのスートの由来に関する諸説、貴族の間ではトランプと同様にゲームに使われたこと、後に占い道具となって普及したこと、などが分かりました。そこで、ゲーム用の新しいタロットカードを作ってみようという機運が生まれ、これにXTAROT(エクスタロット)と命名したのです。
エクスタロットの設計理念は、できるだけ汎用的に作り、それを使うためのルールを考えて楽しむことでした。これは、ハードとソフトの分離を意味します。トランプを例にとると分かりやすいのですが、トランプの箱に、特定のルールを書いた説明書は、普通は付属していません。トランプのルールは、過去から様々なものが提案され、淘汰され、改良され、面白いものが現代に残っています。そしてルールは今でも生み出されています。カードがハードウェアだとすれば、ルールはソフトウェアです。
現在は、「エクスタロット」をゲーム開発用品の統一ブランド名にしたことで、目標をより明確化できました。プレイする文化に加え、考えて作って楽しむ文化が、このブランドの目指す道になったのです。このため、エクスタロットの製品群には、ゲーム用の駒や通常のサイコロの他に、片方の面を自由に設計できるカード、6つの面にラベルを貼って作るサイコロ、手の形を最大7種類に拡張したジャンケン用の道具、などが含まれています。それらのルールやプレイ戦略を考えることは高度な数学を必要とすることもあり、知育玩具から大学の研究題材に至るまで幅広い活用の対象になっています。
2019年は、エクスタロットシリーズによる「考えて作って楽しむ文化」への貢献を更に推進しますとともに、出版社登録もしましたので外部から著者の方を招いて成果発表の場として書籍発行も進めてまいります。
また、滞っていた音楽の制作も復活しますので、どうかご期待いただければと思います。
発送業務のために郵便用スタンプを作りました。
(1) 料金後納郵便用 ブラン君
(2) Amor Vincit Omnia (愛はすべてに勝つ)
(3) Scientia est Potentia (知識は力なり)
(4) FRAGILE (われもの 取扱注意)
イラスト:双星たかはる
2017年は、新しい発見が続いた年 --- 様々なことが変化し、その対応で反省するとともに、今までに無かった発想が次々に芽生えた年でした。
パブリックイベント
今年も米光一成氏が講師をする道場(表現やコンテンツ制作を指導するセミナー)に参加しました。この講座は月1回で半年間おこなわれるもので、テーマを変えながら毎年実施されています。その道場で、面白かったことが2つあります。
ひとつは「新しいじゃんけんを作ろう」というテーマで知恵を寄せ合っていたとき、グー・チョキ・パーが同時に出た場合はチョキが勝つことにする『ちょきじゃんけん』の提案ができたことです。これは大勢でじゃんけんをするときにどうしても引き分けが多くなる問題を解決します。
もう一つは、この「ちょきじゃんけん」で王様を決めるというゲームをイベントで行うことになり、そのときのテーマソングを作成したことです。これは米光さんが歌詞を提示するとともに作曲できる人は誰でも曲を作ってねという課題に応じたものです。その結果できた楽曲は、「じゃんけん国王讃歌」というタイトルの動画になってyoutubeに掲載されました。
事業の拡大
XTAROT(エクスタロット)というタロットとトランプを併せたようなカードセットを2016年に発売しました。これは元々ゲーム開発用に投入したものですが、バリエーションとして、カードを自作できる片面が白紙のカードをシリーズ化して販売したところ、2017年に、学習塾、大学、研究機関、商社などからの注文が急増し、何度も増刷をする状況に発展しました。また、占い専用のエクスタロットDX版も発売に至りました。
上記の道場でお付き合いを始めた米光一成氏とは、米光さんの作品を弊社が販売するという提携関係のなかで取扱うゲーム類が徐々に増えています。具体的には、「思考ツールとしてのタロット」「レディファースト」「はぁって言うゲーム」「想像と言葉」などです。「米光ゲーム三昧」というサイトを開設して、ここに順次追加しているところです。
今年の抱負
音楽の創作活動は「じゃんけん国王讃歌」が引き金になって再開しましたので、まずは、過去の作品のリメークを行ない、さらに構想していたものを実現したいと思います。
XTAROT(エクスタロット)は、ゲームに使うツールですが、それ自体で遊び方(ルール)を固定していないため、多くの方が様々な遊び方を考案しています。2018年は、遊び方をさらに募集して発展させたいと考えています。また、XTAROTは、ゲームに使う道具、カード・駒・チップ、そういった総合コンセプトに付けたブランド名ですから、そういった発展も進めていきたいと思います。
今年(2018年)もよろしくお願いします。
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