敬頌新禧 (2020)
2019年は、出版に関してちょっぴり躍進を遂げた年でした。
元々、銀河企画が出版にチャレンジした歴史は古く、1998年に官民による電子書籍の実験販売という当時としては冒険的なミッションに参加したのが始まりです。その後、2002年と2003年にそれぞれ、鈴木銀一郎著「ドラゴンライダー」「ナルド予言書」の新版を刊行しました。これらは通常の書籍です。原著に比べてストーリーが詳細化されたり、結末がマルチエンド化されたりした、面白い読み物になりました。
その後、出版からは遠ざかっていたのですが、2014年、占い用具として開発したエクスタロット(タロット・トランプの拡張版)の解説で、双星たかはる氏のイラストと詩を加えた、全5巻「エクスタロット画集・解説」を電書で刊行しました。その翌年の2015年には、エクスタロットの背景に基づいた2つの小説、双星たかはる著「旅人フィンと四つの王国」と柴崎銀河著「天人と魔人」を電書で刊行しました。
そして、2018年、銀河企画は出版社登録を行い、「遊びのアイデア選書」という書籍のレーベルを起こし、著者の募集も始めました。このレーベルには、『遊びとゲームを自分で創る人々と、工夫しながら実践する人々に向けた、知識・アイデアの情報提供書』という目的を与えています。これには、現在までに7件ほどの候補が集まり、後述しますが徐々に実現しています。また、2019年、2つのテーマ「ゲームの分析」と「パズルへの応用」を継続的に発表したいという私自身の欲求から、電書で「数理科学セミナー」という月刊誌を立ち上げました。
「遊びのアイデア選書」では、他の執筆中の作品を抜いて瀧津孝著の「げえむの王様」が先に完成し、発売に至りました。これは、ゲームソフトの会社が困難を克服していく小説で、架空のゲーム機やゲームソフトが多数登場します。アイデアの提供という目的にもうまく合致していると思います。
書籍の刊行を業として行うことは、出版社になるということです。決断をするには紆余曲折がありました。なかでも頭を悩ませたのは、出版業界の複雑な仕組みです。しかし、それを克服する見通しが立ったので、2020年も、出版に全力で取り組みます。その手法はここでは記しませんが、ゲーム的でもあるので、ノウハウをまとめ、いずれ「遊びのアイデア選書」の一つとして公表したいと思います。
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