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[参考] 門星明華学園レポート 11- 鈴木銀一郎

鈴木銀一郎先生が、BBS「金羊亭」で、
新しいTRPGの開発レポートを連載していますので、ご案内します。


門星明華学園レポート 11  (2009年7月6日) 

入学式の学校長 巌田閏のあいさつ

〔世界の歴史をつくったメーカー〕
新入生の諸君、入学おめでとう。
諸君もよく知っていることと思うが、わが門星明華学園は、
たいへんに入学がむずかしい高校として有名である。
中学時代の成績がいくらよくても、それだけでは入学できない。
何か特別の才能がないと、入学は許可されない。
では、その才能とは何か。
その秘密は、実は、わが校の名前の中に隠されている。
門星明華学園の「門星」は、この学校の所在地が門星市にあるからで、
これは秘密でも何でもない。
では、「明華」とはどういう意味か。
「めいか」は英語の「MAKER」に通じている。「maker」とは、
もちろん「作る人」の意味で、「製造者、製造業者」もみんな「メーカー」と呼ばれる。
しかし、「maker」の「m」を大文字にして定冠詞の「the」をつけるとどうなるか。
すると、「造物主・神」という意味になるのだ。
人間の歴史をひもといてみると、時おり、時代を変えてしまう人物が登場する。
例えば、アインシュタインがそうだ。
アインシュタインは、質量も、長さも、時間も全て相対的なものであり、
不変なものは光の速度だけであると主張して、
それまでの物理学の根本をひっくり返してしまった。
エジソン、ピカソ、ガウディ、フォード、ケネディ、ディズニー、
松下幸之助、横山大観、北大路魯山人・・・。
そういう一時代をつくった人々は、政治、経済、学問、芸術のどの部門にもいる。
その名を挙げていったら、それこそきりがない。
ところが、これらの人々には、共通の秘密があったのだ。
それは、かれらが何かに集中しているときは、
特殊な脳波パターンが出ているということだった。
そのパターンは波形が「M」に似ていたのでM波と呼ばれ、
M波を出す人々を「the maker」と呼んだ。
このメーカーたちは、それぞれの専門分野でクリエイティブな業績をあげたし、
今もあげつつあるし、今後もあげるであろう。
そう、明華学園の「明華」は、この「メーカー」から来ているのだ。
ただし、このことは、世の中の一般の人々には知らされてない。
M波が出るか出ないかは生まれつきのもので、訓練でそれを強くすることはできる。
しかし、出せない者にはどうしても出せないのだ。
一般の人々がそれを知ったらどうなるだろうか、
自分が得られない能力を他人が生まれながらにもっていて、
それで成功者の階段を登っていくとしたら・・・。
最悪のケースでは、メーカーであるというだけで迫害の対象とされるかもしれない。
最初のメーカーたちはそれを怖れ、自分たちの能力を秘密にした。
ナチスによる第三帝国をつくり、第2次世界大戦をもたらしたアドルフ・ヒトラーも
メーカーの1人だった。
彼は途中で「闇の力」の誘惑に負け、他民族のメーカーを抹殺しようとした。
このようにメーカーの力が悪用された例も歴史にはたくさんある。
第2次大戦が終り、経済も繁栄を取り戻すと、
財政的に成功したメーカーは基金を集め、次代のメーカーのための学校をつくった。
それは、若いメーカーたちを訓練するとともに、
その力が世界に平和と繁栄をもたらすためだけに使われるように導くための
教育機関である。
そこに、門星明華学園の「明華」の意味がこめられている。
「明華」つまり、「明るい華」だ。
新入生の諸君、きみたちはこの世の「明るい華」にならなければならない。

〔(調律者)選ばれた戦士〕
最後に、もう1つの秘密を語っておこう。
諸君の中にはM波の特徴をさらに強くしたMM波を出す者がいる。
その諸君は、メーカーの中から選ばれた戦士であり、「調律者」と呼ばれる。
メーカーも人間だからその力を悪用する者がいる。
また、自分がメーカーであることを知らずに悪の力を振るう者もいる。
さらに、人間以外で、そういう力をもつ存在もある。
そういう存在を「闇」と呼んでおこう。
悪しきメーカーや、闇の力はこの世界に「歪深(ゆがみ)」を造りだし、
「歪深」からはモンスターが這い出してくる。
調律者として選ばれた諸君は、その「歪深」を正し、
そこから現れるモンスターを倒すために生まれてきた。
学園内にリザードマンがいたら、躊躇なく殺したまえ。
諸君が戦おうと意識したら、きみらのMM波は、
きみの手の中にはふさわしい武器を具現化するはずだ。
1人では勝てそうになかったら、何人かの調律者が力を合わせて戦いたまえ。
たまに、モンスターとの戦いで命を落とす者もいる。
そういう者は自分の力を過信して1人で勝ちを得ようとしたからなのだ。
そんな不幸を招かないように、力を合わせたまえ。
そうすれば、どんなモンスターでも倒せるだろう。
ただし、話をする仔豚や、蛙がいてもそれは殺してはいけない。
それは校則違反の罰として変身させられたクラスメイトである可能性が高いからだ。
また、猫タイプの生物、犬タイプの生物も殺してはいけない。
かれらは諸君の身の回りのことを手助けするメイドや、執事であるからだ。
注意することは以上である。
では、メーカーの諸君、有意義な学園生活を送ってくれたまえ。

鈴木銀


門星明華学園レポート 12  (2009年7月27日) 

九月姫さんの制服のラフが上がってきました。
うーむ、女子生徒の絶対領域がカッコいい。

日記を書こうとして、「半角英数」を「ひらがな」に変換すると、
なぜか文字がでてこないことがよくある。
これはわたしのPCだけがもっている悪い癖なのだろうか。

鈴木銀


門星明華学園レポート 13  (2009年8月9日) 

校正始まる

『門星明華学園 The Makers Academy』の初校が出始めた。
入稿時は余裕の展開のはずだったが、
編集さんから送られてきた割付の文字数が違っていたとかのトラブルで、
いつの間にかギリギリの進行になっている。
まあ、あとは力仕事なんだが・・・。

今日は、わたしの教え子が集まってゲームをやる会が12時から新宿で。
『ドミニオン』と、『戦国百万石支配』をプレイする予定になっている。
教え子たちは、ゲーム批評にに関しては、
わたしの作品だからといって容赦はしない。
並べたときの印象を聞くいい機会だ。

鈴木銀


門星明華学園レポート 14  (2009年8月12日) 

昨日は、4人が別々に見た校正をココスで突き合わせ、それを宮野事務所に届け、
残りの校正紙を受け取り、その後、3人で「まぐろ屋」で一杯。
久しぶりに日記を休んでしまった。
『門星明華学園 The Makers Academy 』の定価が決まったようだ。
3500円。 (後に訂正記事あり)
できるだけ安くと願っていたギリギリの線なので、みんなホッとする。
女性のNPCのイラストは九月姫さんしかいないが、
とてもリキが入ったいい出来になっていた。
九月姫さん、ありがとうございます。
受け取った校正は今日見て、明日突き合せの予定。
「さくいん」入稿が月曜日。
どうにか予定通り、JGC発売に漕ぎつけたようだ。
みなさん、よろしくお願いします。

鈴木銀


門星明華学園レポート 15  (2009年8月14日) 

11時ごろに帰宅。

1色の校正刷りでは、六芒星魔方陣がややしょぼい感じがしていたが、
カバーの色校では、素晴らしいものになっていたので、安心する。
ただ、定価は3800円だった。消費税入れて4000円弱。
ギリギリの、さらにギリギリの線。
3500円の情報は間違えでした。
済みません。
やや高めですが、よろしくお願いします。
もうお願いするしかない。

その後、ココスで一杯という定例のコースへ。
「ちょっとだけ」
といっていた河村くんが、何となくもっと飲みたそうな顔をしていたので、
2本目のワインを開けることに。
後半の話題は、勝負、および勝ち方となり、大いに盛り上がる。

『R&R』の清水さんにお願いして、『門星明華学園 The Makers Academy』の
リプレイ、2か月連載の枠をもらった。
これぞ勝負の時、スタッフ全員で全力を尽くすことを確認する。

鈴木銀


調律者ロック (2009年8月16日) 

Go,go,go,go.
Kill them. Kill them.

世界の事は、任せておくぜ。
お偉い人たちに・・・。
平和の事も、任せておくぜ。

ギブ・アンド・テイク。
根回し。
公式ステートメント。
調印式・・・。
みんな任せたぜ。

俺は、戦うだけ・・・。

With my own weapon in my hands.
I shall kill them,
and I shall survive with you, with you, with you, with you, yea!

With my own weapon in my hands.

剣・術・幻(げん)・型・匠(しょう)・竜。

With my only weapon in my hands.

Go, go, go, go.
Kill them, kill them.
歪深(ゆがみ)のことは、任せておけよ。
バランス正すのも、任せておけよ。

オーク?殺るぜ!
ドラゴン?
上等じゃねえか。
おっと・・・。
全部任せておけよ。
 
俺たち調律者に。

With our only weapons in our hands.
We shall kill them,
and we shall survive all of us, all of us, all of us, all of us,
yea,yea,yea!

With our only weapons in our hands.

剣・術・幻・型・匠・竜。

With our only weapons in our hands.

We'll kill them.
And we'll survive all of us.
All of us, all of us, all of us, all of us, oh yeah!

----

九月姫さんと、コミケ関連の方々と打ち上げ会。
その席で、ミュウさんとお会いする。
ミュウさんは、ロック系のバンドをやっていて、そのCDをいただいた。
話をしているうちに、
柴崎銀河さんが作曲中の「ネコ風水」の歌をミュウさんが歌ってくださるとのこと。

突然、ロック調の歌詞の出だしが浮かんだ。

Go,go,go,go.
Kill them. Kill them.

それをいったら、面白いといってくださったので、
「今日中に作詞します」と約束してしまった。
(酔ってはいないつもりだったが、冷静に考えると、
 やはり酔っていたのかもしれない)
しかし、約束は約束。
ミュウさんにいただいたCDを聞きながら、作詞してしまった。
出だしは面白いと思ったが、途中からポップス調になっていまったかもしれない。
ともあれ、これを柴崎さんに送るつもり。
(「ネコ風水」の曲は十八日ごろ完成するそうだ)
ただし、ヘビメタっぽくなるのなら、
ミュウさんのグループに任せたらという注釈はつけるつもりではある。

鈴木銀


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